株式会社ライズナーのELTRES導入事例
アプリやデバイス、通信など、さまざまなソリューションを提供してきた熊本県の株式会社ライズナー(https://www.risner.jp/)。ソニーネットワークコミュニケーションズが提供するELTRES(エルトレス)を活用することで、プログラムによって電子回路を自由に操作するマイコン「ELTRES™ Megaシールド for Arduino Mega2560」を開発しました。さらに、Webアプリ「PNPS」でIoTのデータのスムーズな可視化が可能に。
今回、ライズナー代表取締役の高江大作さんに、ELTRESを導入した経緯やメリット、今後のIoT展開について、お話を伺いました。
IoTを身近にするソリューション
ELTRESが「ELTRES™ Megaシールド for Arduino Mega2560」にもたらしたメリットとは?
プログラムによって電子回路を自由に操作する世界共通のマイコン基盤「Arudiono」には、アナログセンサーやデジタルセンサーの信号をデジタルに変換してクラウドにアップする機能がありました。しかし、通信する仕組みがついておらず、従来は3GやLTEのシールドをつけて通信するしかなかったんです。それが、ELTRESを導入することで、「ELTRES™ Megaシールド for Arduino Mega2560」が誕生し、さらなるIoTデバイスの開発が可能となりました。
ELTRESを導入することで、電池が長時間持つようになったというメリットがあります。我々はアプリ、デバイス、通信など、さまざまなソリューションを世の中に提供してきましたが、一番ネックになっていたのが実は電池でした。たとえば見守り用のGPSデバイスですと、3Gでは一日しか電池が持たなかったのです。しかし、ELTRESは1週間電池が持ちました。これにはとても驚きました。
それから、やはり見逃せないのは、ELTRESの通信価格が非常に安価だということです。価格が下がったことによって「これを使えばこういうことができますよ」と提案しやすくなったんです。
「ELTRES™ Megaシールド for Arduino Mega2560」で無料で活用できるIoTデータ可視化サービス「PNPS」とは?
これまでのIoTでは、センサーで得たデータを可視化する汎用的なツールがなく、その都度アプリをつくっている状況でした。そこで作ったのがWebアプリである「PNPS」です。IoTデバイスの接続は1時間以内に完了可能ですし、手軽にデータ共有できるようになり、閾値(しきいち)管理、自動グラフ化、位置マッピング等の機能が使えるようになります。ELTRESを導入することで、IoTデバイスの接続からデータの取得や運用までかかる時間がかなり短くなったと言えるでしょう。
防災や漁業にIoT導入
ELTRESにどのような可能性を感じていますか?
私たちは現在、崖崩れについてのソリューションを進めています。設置した杭が倒れたら連絡がくる仕組みがあれば、崖崩れや土砂崩れによる事故を防ぐことにつながるはずです。平時には必要性があまり感じられないシステムかもしれませんが、なにかあったときに大いに役立つでしょう。ELTRESであれば、そのような仕組みを極力安価につくって運用することが可能だと思っています。
それから、ELTRESは他の通信と比べて海に強いと感じています。九州の有明海では漁業が盛んで、海の塩分濃度や酸素濃度のデータを取得して、海苔やエビの養殖に役立てようというプロジェクトが進行中です。漁業はまだあまりIoTが目を向けていない印象ですが、これからどんどん役立てられる分野だと思います。
私たちは熊本地震を味わいましたし、数年前から九州では毎年水害が起こっているという状況から「IoTを防災に役立てたい」という強い思いがあります。これまで、山間部や僻地では通信ができないため、開発や導入がなかなか進まないということもありました。ですが、ELTRESは省電力かつ長距離通信が可能なので、さまざまなソリューションを提供できることになりそうだと思っています。
(株式会社ライズナー(https://www.risner.jp/) 代表取締役 高江大作)
最後に
ELTRESは安定通信・長距離伝送・低消費電力・高速移動体対応・GNSS標準搭載の特長を生かして様々な業界でご活用いただいております。
【活用例】
・物流:移動車輛の監視
・環境モニタリング:溜池の水位監視
・インフラ監視:街路灯の電力監視と設置位置管理
・農業・畜産:放牧牛のトラッキング
・人の安全みまもり:CO2センサで「3密」を検知
・スポーツトラッキング:アドベンチャーレースでのトラッキング
・IoTプラットフォーム:温湿度、不快指数、安全管理、物流管理、獣害被害対策、見守り等
「興味がある」から「実際に活用方法を検討している」までどの段階でも構いません、お客様のご希望に合わせてお話しさせていただきます。
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