【車両監視/子どもの見守り】1分間隔送信プラン
ソニーネットワークコミュニケーションズが提供する、IoTに適したLPWAネットワークサービスELTRES(エルトレス)。このたびデータの送信プロファイルに「1分間隔送信プラン」が新登場。
今回は「1分間隔送信プラン」について、その概要や開発に至った経緯、これから活用が期待される分野などについて、ELTRESサービスの企画担当者であるソニーネットワークコミュニケーションズの内田が解説していきます。
ELTRES通信ネットワーク仕様
ELTRESは、長距離安定通信、高速移動体通信、低消費電力という特長を持つ、ソニー独自の低消費電力広域(LPWA)通信規格です。通信ネットワーク仕様は、923.6~928MHz帯域でのパブリック方式(ペイロード:128bit、セキュリティ:暗号化対応、ハンドオーバー:対応)です。
ELTRESの送信プロファイルで設定できる送信方法は、大きく「定期送信」と「トリガー送信」に分けられます。
・定期送信
システム側で決められた送信時刻を起点とし、端末が定期でデータを送信する仕様。端末の電源ON/OFF、システム障害等の影響は受けません。
ELTRESでは最大2つの時刻(切り替え時間設定)で、2つの送信パタンを組み合わせる事ができます。
(例)6:00~17:59は10分間隔、18:00~5:59は2時間間隔
・トリガー送信
端末があるイベント(センサーが閾値を超えた、端末のボタンを長押ししたなど 等)を検知した時(トリガー発生)にデータを送信する仕様。
「1分間隔送信プラン」とは
「1分間隔送信プラン」とは、どのようなものなのか?
ELTRESの送信プロファイルは、これまでデータを定期送信する間隔が「3分に1回」~「24時間に1回」、トリガー送信については、「3分に1回」のみとなっておりましたが、このたび「1分に1回」を「定期送信」、「トリガー送信」のラインナップに新たに追加いたしました。
屋外利用に強いLPWAならではのリクエストが多数。開発の背景
ELTRESは屋外利用に強い点や時速100km以上の高速移動体にも対応しているLPWAということもあり、サービス開始以来、おもに下記の用途で「1分間隔送信」を希望する声が多く、開発に至りました。
・車両監視「移動車両のトラッキングを精緻に行いたい」
公共交通機関の遅延監視、公用車や業務車両の現在地把握、盗難追跡など、対象物の移動速度が速く、3分間隔の通信で充分なデータが取れないケース。
・屋外での見守り「子どものトラッキングを正確に行いたい」
自宅と学校が近い場合、トラッキングを始める前に自宅に着いてしまうケース。
緊急アラートが発報(イベント検知)されてから3分間隔の送信では、遅すぎて対応ができないケース。
このほか、「1分間隔送信プラン」を用いることで、空港周辺の貨物の移動や工事車両・道具の位置情報把握など軌跡を管理したいケース、登山道での入山者数の把握や、マラソン大会、アドベンチャーレースなど参加者の現在位置をリアルタイムに把握する必要があるケースなどでの利用が期待されています。
用途に合った送信プロファイル
データの送信回数が多ければ多いほど、通信頻度は増えますので、回線価格は上昇していきます。
このように送信プロファイルと回線価格は密接に紐づいているため、短い間隔でたくさんデータを取れば良いというものではなく、用途をふまえて送信プロファイルを検討する必要があります。 ELTRESでは、標準的な5つの送信プロファイルを用意しておりますので、このなかから用途に応じたプロファイルをお選びいただけます。
- 定期送信
- 定期送信+トリガー送信
- 定期送信(切り替え時間設定2つ+定期送信パタン2つ)
- 定期送信(切り替え時間設定2つ+定期送信パタン2つ)+トリガー送信
- トリガー送信のみ
最後に
ELTRESは安定通信・長距離伝送・低消費電力・高速移動体対応・GNSS標準搭載の特長を生かして様々な業界でご活用いただいております。
【活用例】
・物流:移動車輛の監視
・環境モニタリング:溜池の水位監視
・インフラ監視:街路灯の電力監視と設置位置管理
・農業・畜産:放牧牛のトラッキング
・人の安全みまもり:CO2センサで「3密」を検知
・スポーツトラッキング:アドベンチャーレースでのトラッキング
・IoTプラットフォーム:温湿度、不快指数、安全管理、物流管理、獣害被害対策、見守り等
「興味がある」から「実際に活用方法を検討している」までどの段階でも構いません、お客様のご希望に合わせてお話しさせていただきます。
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