【ELTRESセミナーでのご質問と回答】特長、通信速度、カバーエリアや仕様、価格まで
ビジネスへのIoT導入を始めるにあたり、「ネットワークをどうするか」という点が課題となっています。こうした中、ソニーネットワークコミュニケーションズでは、新たなLPWAネットワークサービス・ELTRES(エルトレス)の提供を開始しました。ELTRESについて詳しく見ていきましょう
ソニーネットワークコミュニケーションズでは、IoTに適したLPWAネットワークサービスELTRES(エルトレス)の提供を開始しました。長距離安定通信、高速移動体への対応、低消費電力といった3つの特長があり、初期コストを抑えながら、広範囲にわたって、ビジネスへのIoTの導入を支援可能です。
ELTRESとは?
Q:ELTRESとは?どんな特長があるサービス?
A:ELTRES(エルトレス)とは、ソニーオリジナルの無線通信規格を用いた、IoTネットワークサービスです。長距離安定通信、高速移動体への対応、低消費電力といった3つの特長があります。IoTに適したLPWA(※)ネットワークを手軽にサービスを提供しているエリア( https://eltres-iot.jp/area/)で活用できるネットワークサービスであるため、広範囲で初期コストを抑えながら、IoTのビジネス導入を強力に支援可能です。
(※)LPWAとは「Low Power Wide Area」の略。低消費電力で長距離の通信ができる無線通信技術の総称のこと。
ELTRESの通信速度は?
Q:最短の送信時間はどのくらい?
A:提供サービスとして、選択できる送信感覚の中で、一番短い間隔は3分間です。3分に1回、データを送信することが可能です。
技術的には0.4秒に1度、計4回、同じ128bitのペイロードを含むデータを送り受信機で結合しています。
3分以下のメニューについては現在検討中です。
Q:GPSの誤差は?
A:端末のアンテナ性能にもよりますが、おおむね10m程度の誤差が生じることがあります。
ELTRESのカバーエリア、活用できるシチュエーションは?
Q:カバーしているエリアは?
A: 2020年度上期中に全国展開予定です。ただし、日本国内に限り、一部エリアを除きます。現状のサービスエリアについては下記URLにてサービスエリアをご確認ください。
Q:海上でも活用できる?
海上の場合、通信距離の特徴が活かせるため、他の通信と比べても非常に強みになる環境です。昨年の夏に株式会社横須賀テレコムリサーチパーク様が海上実験した結果がWeb上に公開されておりますので、ご参考までにご確認ください。
https://www.yrp.co.jp/LPWA/190731-2_eltres
Q:屋内や物陰などでも活用できる?
A:全世界測位システムのGNSS(※)を起点とした通信となりますので、GNSSが取得できない地下やトンネルなどは通信が難しいです。
(※)Global Navigation Satellite Systemの略。人工衛星(測位衛星)を利用した全世界測位システムのこと。
ELTRESのデータはどのように提供される?
Q:アンテナなど必要なものはある?
A:ELTRESならアンテナの設置は不要です。対応デバイスがあればすぐにIoT活用を始められます。
Q:システムは一から作ることになる?
A:システムについてはお客様のニーズに合わせて作っていくパターンと、すでにあるソリューションを流用していただくパターンがありますので、ご相談いただければご提案させていただきます。
Q:ユーザー側でサーバー構築できる?
A:お客さま側にてMQTTサーバーやクラウド環境を構築いただければ、直接接続可能となります。専用サーバーを用意することはありませんが、別途ELTRESパートナープログラムにご加入いただく必要があります。
Q:通信モジュールとしての供給は可能?
A:通信モジュールの提供は可能です。その場合は、ELTRESパートナープログラムにご加入いただいた上で、端末パートナーとしてご登録頂く必要がございます。
なお、通信モジュールの提供は、ソニーセミコンダクタソリューションズから提供させて頂きます。
Q: API連携はできる?
A: ELTRESはMQTTS接続でのご提供となります。API連携をご希望の場合は、他のサーバー/クラウド環境を経由いただく必要があります。営業担当者にご相談いただければ、API接続可能なクラウドサービスをお持ちのパートナー様のご紹介も可能です。
Q:センサーの提供はある?
A:実証実験プログラムで言えば、今後ELTRES™SensingUnitに対応するマルチセンサーを提供予定です。提供時期につきましては現在未定となりますので、確定次第情報発信させていただきます。
Q:Arduino接続ボードはある?
A:対応可能なELTRESシールドを現在パートナーさまが開発中となります。
以下のサイトで情報を公開して参りますのでご確認ください。
https://eltres-iot.jp/product/product-008/
Q:アプリからデバイスを動作させることはできる?
A:双方向対応も検討事項ではありますが、直近で対応する予定はございません。
端末の電池はどのくらいもつ?消費電力は?
Q:端末の電池の寿命はどのくらい?
A:端末のバッテリー容量や送信間隔にもよりますが、実証実験プログラムでご提供のELTRES Sensing Unitであれば1日に2回の送信間隔で電池の寿命は200日程度です。端末の設置環境によって電池の寿命が変動いたします。
実証実験プログラムでご利用いただくELTRES™Sensing Unitについては、バッテリー残量をペイロードに載せることが可能です。
Q:端末の電池交換のタイミングは?自動アラーム機能はある?
A: 自動アラームの機能はございません。バッテリー切れの場合は通信ができませんので、送信間隔や、バッテリー容量を確認し、端末を開発、運用する必要がございます。
また、モジュールの機能になりますが、ある程度のバッテリー残量になったら、トリガー送信を利用してペイロードの中身を変えることも可能です。
今後対応される端末には1日2回送信で10年間電池寿命が持つものもございます。
Q: 端末の消費電力はどのくらい?
A:キャリアが戦略通信コスト(LPWAと同等)を提供する場合と比較すると、キャリアの双方向通信は下りの待機電力があるため、ELTRESの方が消費電力は低くなります。
コストについては、状況によりますが、例えば大量のデバイスを利用する前提でしたら、お申し込みの回線数によってコストが下がる価格設定をしておりますので、別途営業へご相談ください。
ELTRESを試してみることはできる?
Q: ELTRESを試すことはできますか?
A: ソニー端末、通信回線、アプリをセットにした、実証実験プログラムを用意しています。4ヵ月間の利用で10,000円(税別)で、お手軽にIoTの実証実験が可能です。
詳しくはこちらをご覧ください。
https://eltres-iot.jp/program/
Q:お試しセットの期間後は、費用はどうなりますか?一旦、停止ということでも構わないものでしょうか?
A:実証実験プログラム期間終了後は、端末をご返却していただく形になるため、費用は発生いたしません。継続してご利用いただきたい場合は継続申込書をお申し込みください。
継続いただく場合は新規申込と同様の費用が発生いたします。
ELTRESを導入する場合の価格は?
Q:ELTRESを導入する場合、初期費用はどのくらい?
A: ELTRESの利用料は1デバイスに対して月額100円程度です。また、初期費用を抑えた利用料ベースでサービスの提供も可能です。
ただ、どのような構成のIoTシステムかにより費用が変わってくるため、お客さまにて具体的な構成が決まっておりましたら、一度ご相談ください。
最後に
ELTRESは安定通信・長距離伝送・低消費電力・高速移動体対応・GNSS標準搭載の特長を生かして様々な業界でご活用いただいております。
【活用例】
・製造業:設備の異常監視
・運送業:移動車両の監視
・畜産業:放牧牛のトラッキング
・自治体:溜池の水位監視
・教育業:子どもの見守り
・介護業:高齢者の見守り
「興味がある」から「実際に活用方法を検討している」までどの段階でも構いません、お客様のご希望に合わせてお話しさせていただきます。
まずはお問い合わせください。